イベントレポート

イベントレポート|経験談が聴ける海洋散骨体験クルーズ

2023.08.25

【終活イベントレポート】

船上で経験談が聴ける海洋散骨体験クルーズ

 

当社は、7月17日の「海の日」に、「海洋散骨経験者の声が直接聴ける散骨体験クルーズ」を開催し、クルーズ当日の様子をレポートとして公開いたします。

 

身近にいない「散骨経験者」の生の声を聴けるイベント

 古来より日本では「家」の名前のついたお墓を代々継いでいくというスタイルが一般的でしたが、少子高齢化や地方の過疎化が問題視されるにつれ、お墓に対する意識にも変化が生まれています。株式会社鎌倉新書 いいお墓の発表した消費者全国実態調査(2023年)によると、新たに購入したお墓のスタイルを「樹木葬」と答えた方が51.8%で、「一般墓」の19.1%を大きく上回る結果となっています。また、お墓の後継ぎに関する質問では「後継ぎがいない」が17.0%、「後継ぎ不要のお墓を購入した」が41.4%と、お墓選びをする上で後継ぎの問題が大きな理由の一つとなっている様子が伺えます。

 当社が2007年より提供している「海洋散骨」も、そんな現代人のライフスタイルに合わせたお墓とは異なる供養方法であり、管理や継承が必要ないという特徴も含めて年々人気が高まっています。とはいえ、実際に海洋散骨を選ぶ方は全国的にもまだ数パーセントとも言われ、経験者の声を聴く機会はほとんどないのが現状です。そこで、当社で過去に海洋散骨を実施した経験者の方々と、これから海洋散骨を検討している海洋散骨ビギナーの方々が一緒に船に乗り、実際の海洋散骨クルーズのルートを通って模擬散骨を体験するイベントを開催し、よりリアルに海洋散骨を知っていただく機会を設けました。

※【第14回】お墓の消費者全国実態調査(2023年)(https://guide.e-ohaka.com/research/survey_2023/

 

イベント概要

<日時>2023年7月17日(月・祝)12:00出航

<場所>朝潮小型船乗り場(東京都中央区勝どき4-6)~羽田空港沖

<定員>10名

<乗船料>無料

 

<スケジュール>

―12:00 出航

 

はじめに船長による出航挨拶と安全上の諸注意の説明があります。

ライフジャケットを着用し、緊急時の対応に関する注意事項の映像を全員で確認します。

安全確認が終わったら、出発。

レインボーブリッジを通過し、東京港を南下、羽田空港沖合の散骨ポイントへ移動します。

 

ポイントへ向かう道中、散骨経験者のAさん、Kさんによる体験談をお話いただきました。

 

 

———

 

Q.海洋散骨を選んだきっかけはなんですか?

Aさん:

(※2021年にご主人を東京湾で海洋散骨)

自分達二人には子供もいないし、何よりも夫が昔から散骨って言っていたので(散骨に決めました)。

樹木葬の見学にも行きましたが、ちょっと自分達の希望とは違って、やっぱり散骨だなと思いました。

 

Kさん:

(※2015年にお父様を東京湾で海洋散骨)

海洋散骨を望んでいたのは母で、葬儀社さんにパンフレットをもらっていました。自分は正直はじめ(散骨には)抵抗がありました。

 

Q.親族など、周りからの反対はありませんでしたか?

 

Aさん:

なかったですね。あったとしても、私たちはもう(散骨と)決めていました。

 

Kさん:

周りからは、反対というより驚かれました。

でも、今ではそう言っていた人が「散骨したって言っていたよね?どうだった?」と聞いてくるようになりましたね。

 

Q.散骨する時期はどうやって決めましたか?

 

Kさん:

四十九日までは自宅に置いておきたいという気持ちがあったので、そこから一番近い日を選びました。4月だったので暑くも寒くもなく、ちょうどいい時期だったと記憶しています。親父も骨壺の中にずっと入っているよりも、やっぱり(早く)自然の中に還してあげることが一番の供養なんじゃないかと(思いました)。

散骨する前までは海洋散骨にはかなり自分は否定派だったが、いろいろな話を聞いているうちに、かえってこの方がいいのかもしれない、自然に還るという方法はいいな、と思うようになって。そうしたら早く海にかえしてあげたいという気持ちが強まり、4月19日(※お父様の四十九日から十日後)を選びました。

 

Q.海洋散骨以外の供養方法を検討されましたか?

Kさん:

おばあちゃんの墓参りを毎年していて、そのイメージが強かった。亡くなったらお墓に納めて、というのが普通という感覚だしそれしか頭になかったです。当時(※2015年)は樹木葬や海洋散骨がはやり始めたばかりで、周りに経験者がいなかったので比較できなかった。なので、散骨=簡素、というイメージがありそれでいいのか?と抵抗があった。しかし今は、亡くなった方にとってはこういう(自然の)方法の方がかえっていいのかな。と考えが変わってきましたね。

 

Aさん:

樹木葬の見学に行きました。(遺骨が)残るわけですよ。10cmくらいの石を置いて、これはお墓と一緒だと。やっぱり海の方がいいなと思いました。自分も海にしたいと思いました。樹木葬はお墓と同じだと思ったので。

 

Q.ブルーオーシャンセレモニーに依頼されたきっかけは何ですか?

 

Aさん:

お世話になった葬儀社さんに教えていただいて、信頼していたのですぐに決めました。

 

Kさん:

埼玉の葬儀社さんに母親がパンフレットとDVDをもらって、それを自宅で観たときに「こんな幻想的な故人を送る方法があるのか」と思って、これはいい、ここに依頼しようと思いました。

 

———

 

 

―13:00 散骨ポイント到着

 

模擬海洋散骨式の開始。

スタッフのアナウンスを合図に、BGMの流れる中で模擬散骨を行います。

一人ずつ後部デッキへ移動し、遺骨に見立てた塩の袋を開けて海面へ撒きます。

遺骨を撒いた場所に花びらを手向けて、故人を偲ぶ時間を体験し、終わった方からスカイデッキへ移動。

―13:20 海上セレモニー実施

 

スタッフが鐘を10回鳴らします。

鐘の音が響いている間、ベンチに座って黙祷を捧げていただきます。

黙祷後、散骨したポイントの周りを船で3周旋回し、最後に汽笛を鳴らしてポイントを離れます。

 

―13:30 質疑応答

 

出航場所へ戻る道すがら、散骨コーディネーターによる散骨プランやQ&Aの解説をします。

粉骨の方法や選び方、手元供養の方法など、自分に合ったプランニングを相談することができます。

 

 

―14:15 帰港

下船し、終了。

 

 

代表者コメント

「海の日」にちなんだ企画として、今年は当社で海洋散骨を実施した方の生の声を聞ける体験クルーズを開催いたしました。より多くの方に海洋散骨を知っていただきたいという想いから、当社では毎月一回、東京から出航する海洋散骨体験クルーズを実施しています。人気のシーズンはすぐに定員が埋まってしまうクルーズで、東京以外にも今年は横浜出航の便も追加開催しご好評いただきました。ご参加者のうち、約4割はご自身が散骨を希望されている方、残りの6割が大切な方の散骨を検討されている方です。体験クルーズへの注目度の高さからも、海洋散骨という選択肢が世の中に広がっていることを実感しています。一方で、わざわざ体験クルーズに来られる方々にとっては、インターネットで得られる知識や散骨事業者の言葉だけでは判断材料が不足しているということでもあると思いますので、実際に海洋散骨で「送る側」を経験した方の声を聴くことで、より安心して海洋散骨に臨むことができるのではと考え、今回の企画に至りました。実際に散骨を実施した方の意見や感想を聞き、言葉を交わすことで、ご参加いただいたお客様にとっても満足度の高い企画が実施できたと感じています。より安心・納得して海洋散骨を選んでいただけるよう、海洋散骨体験クルーズの開催エリア拡大など、引き続き取り組んでまいります。

株式会社ハウスボートクラブ 代表取締役社長 赤羽 真聡

 

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