イベントレポート

    【終活イベントレポート】横浜で初開催/合同メモリアルクルーズ

    【終活イベントレポート】横浜で初開催
    散骨した海へ「また会いに行く」合同メモリアルクルーズ
    ~お客様の声から生まれたお参り需要に応えるサービス~

     

    当社は、横浜出航では初開催となる、合同メモリアルクルーズを2023年9月17日に開催いたしました。当日のレポートをここでご報告いたします。

     

    お墓参りは「年に一回以上」が7割。散骨後に海を再び訪れるお参りクルーズが人気

    2023年8月に当社が実施したアンケート調査(※1)によると、年に一回以上お墓参りに行くと答えた人が74%という結果になりました。現代でも故人を偲び、墓石の前で手を合わせるという文化が根強く残っているということがわかります。その感情は、海洋散骨を選ぶ人々にとっても同じであると考える当社では、創業以来、散骨後のアフターケアとして散骨をした海を再び船で訪れることのできる「メモリアルクルーズ®」を提供して参りました。

     当社が扱う「海洋散骨」は、故人の遺骨を海へ撒く、墓石や墓標を持たない供養の方法です。文字通り海の上でおこなう海洋散骨では、ご家族の手から離れた遺骨は海中に広がり、留まらずに流されていきます。そのため、一度海洋散骨をした後は、「お墓参り」のように故人の遺骨の前で手を合わせることができません。しかし海洋散骨では、墓石のような目印は残らない代わりに、散骨地点の緯度と経度を印した海洋散骨証明書が発行されます。メモリアルクルーズ®は、海洋散骨証明書に記された故人の散骨ポイントを訪れる、「散骨後のお参り」専用クルーズのサービスです。メモリアルクルーズ®は、故人の散骨ポイントをご家族で訪れる「チャーターメモリアルクルーズ」と、おおよその散骨ポイントを複数のご家族が乗合で訪れる月一回の定期便「合同メモリアルクルーズ」の二種類で展開しています。合同メモリアルクルーズは当社のメインエリアである東京(勝どき)出航に限定してサービス提供しており、一回の運航定員16名に対し、平均乗船率は82%(※2)と、季節によってはキャンセル待ちや増便を行うほど高い人気を集めています。

    この度は、東京に続く第2のメインエリアとして、近年横浜(みなとみらい)出航での海洋散骨件数が増加していること、それに伴ってお客様よりメモリアルクルーズ®へのご要望が集まっていることから、初の試みとして横浜・みなとみらい発合同メモリアルクルーズを開催する運びとなりました。

    ※1墓じまいに関する調査(2023年)(https://hbclub.co.jp/news/20230810-1268/)

    ※2 ブルーオーシャンセレモニーの2023年1月~9月合同メモリアルクルーズ乗船者数と定員数の平均(自社調べ)

     

    9月17日に初開催した横浜・みなとみらい発 合同メモリアルクルーズ

    <開催概要>

    〇名称|合同 メモリアルクルーズ®

    〇日時|2023年9月17日(日)11:00~13:00

    〇出航場所|ぷかり桟橋(神奈川県横浜市西区みなとみらい1丁目1-1)

    〇散骨実施エリア|東京湾・大黒ふ頭沖合

     

    <当日の様子>

    ―11:00 出航

     

    散骨コーディネーターより挨拶と船内設備についての説明があります。

    今回は合同乗船で行くメモリアルクルーズ®のため、船が行くのは個々の散骨ポイントちょうどの地点ではなく、間をとったおおよその場所です。お参りをするメモリアルポイントまで約30分間、参加者の皆さまは船内から景色を眺めて過ごしたり、デッキに出て風を浴びたり、思い思いに過ごしていました。

     

    ―11:30 メモリアルポイント(大黒ふ頭沖)到着

     

    ご家族一組ずつ、後部デッキよりお参りの時間を設けます。海面に向かって手を合わせたり、散骨用の花びら(※)を撒いて声をかけたりと、ご家族ごとに思い思いの方法でお偲びされるご様子が印象的でした。

    ※自然環境に配慮し、茎や葉を取り除いた状態でのお手向けを案内しています。

     

    ―11:55 合同セレモニー

     

    ご家族ごとにお参りが終わったところで、2階デッキに上がりセレモニーを行います。散骨コーディネーターが鳴らす鐘の音が鳴り響く中、それぞれが故人様への想いを胸に抱き、黙祷を捧げます。

    9月も半ばというのに、暑い日差しが降り注ぐ中でのメモリアルクルーズ®でした。初のお参りを遂げたご家族様の表情は晴れやかで、帰り道はご家族同士で会話をしながらみなとみらいの景色を楽しむ姿も見られ、和やかな空気で終了しました。

     

    ―13:00 帰港、下船

     

     

    参加されたご家族へのインタビュー

     

    Tさん ―2022年にお父様を散骨(代行散骨プラン)

     

    Q.船に乗らない代行散骨をしてみて、送った実感が持てなかったり、寂しさを感じたりすることはありませんでしたか?

    いえ、全然。写真をもらって確認していたし、これで一区切りついたという感じでした。

    ただ一度は自分の目で見ておきたいと思っていたので、今回(合同メモリアルクルーズの)案内をみて参加しました。

     

    Q. メモリアルクルーズ®はいかがでしたか?

    実際に来て体験してみて、やはりこの(海洋散骨の)選択は間違いなかったなと思いました。

    元々父の意向で海洋散骨を選びましたが、意向に沿えたな、と実感できました。(散骨の)写真は見ていましたが、実際に来て体験してみて、横浜でも思っていた以上に「海」だなと。お墓の下でも四季を感じられるだろうけど、海からなら、街や自然や、いろいろな景色が見られて本人も飽きないと思います。

    妹も連れてまた来たいです。

     

    Eさん ―2020年にお父様を海洋散骨(合同散骨プラン)

     

    Q. メモリアルクルーズ®は初めてですか?

    初めてです。

     

    Q. 乗船されていかがでしたか?

    すごくよかったです。

    本当はもっと早く来たかったんですけど、東京でしかやってなかったですよね。母の足が悪いのもあって踏み切れなくて……だから今回お知らせを聞いて行こうと思いました。東京だとやっぱり、(散骨した場所から)少し遠いなぁって思っていたので嬉しいです。気持ちの区切りもつけられたし、参加してよかった。また定期的に開いてほしいです。

     

    Sさん ―2020年にお父様を海洋散骨(合同散骨プラン)

     

    Q. 横浜で初開催の合同メモリアルクルーズはいかがでしたか?

    すごく心待ちにしていたので嬉しいです。もう3年経ったので、正直諦めていました。東京で合同のメモリアルクルーズを開催しているのは知っていましたが、やっぱり横浜という場所が私たちにとっては特別なので。もし雨だったら……と不安で、母と二人でお祈りしていました。天候不良で出られなかったとして、自分たちで船を借りて……といってもなかなか無理じゃないですか。こんなに天気も良くて、本当によかったです。

     

    Q. 横浜で海洋散骨をされた理由は?

    横浜にはたくさん思い出があります。横浜が大好きなんですよ、父も母も。特にみなとみらいは、生前の父と三人でよくドライブしに来ました。海洋散骨した後も、横浜には何度も足を運びました。

    父が亡くなってから、散骨するまではすごく迷いました。“墓じまい”とかもよく聞くようになったし、お墓どうしようかなと。でも父が好きな横浜で、海ならそこから色んな所へ旅に行けるな、と思って結局海洋散骨を選びました。散骨は(形が)残らないけど、ずっと心には刻まれているし、今もまったく後悔していません。

     

    母が旅行好きで、父もその影響を受けて(旅好きになった)。キャンピングカーを借りていろんな所へ行きたいね、なんて話していた矢先に旅立ってしまって、結局行けなかったところがたくさんありました。スカイツリーなんかも、父が亡くなってから母と二人で代わりに登って、「お父さんこんなかんじだよー」って。思い出がいくつ残っているかが大切だと思います。メモリアルクルーズみたいに、次に出かける場所があるというのは楽しみがあるということ。母が元気でいるための生きがいになっています。

    次回もぜひ母と二人で参加したいです。

     

    代表者コメント

    今回、横浜出航で初となる合同メモリアルクルーズ®を開催いたしました。海洋散骨を実施後に再び同じ場所でお参りができることに対し、ご参加くださったお客様からお喜びの声をいただき大変嬉しく思います。横浜は、当社のメインエリアである東京に次いで実施件数の多いエリアです。横浜出航の海洋散骨体験クルーズも今期から導入しており、予約が早い段階から満席状態になっている事を考えると、開催に踏み切って非常に良かったと感じています。今後横浜エリアについては、東京と同じようにサービス内容の強化を行い、お客様のお声を最大限サービスで還元できるよう様々な準備を行っていきたいと考えています。また、ご家族様が故人様にお会いできる機会を少しでも多く提供できるよう、メモリアルクルーズ®の開催エリアや回数など含め、引き続き検討していきたく思います。

    株式会社ハウスボートクラブ 代表取締役社長 赤羽 真聡

    イベントレポート|経験談が聴ける海洋散骨体験クルーズ

    【終活イベントレポート】

    船上で経験談が聴ける海洋散骨体験クルーズ

     

    当社は、7月17日の「海の日」に、「海洋散骨経験者の声が直接聴ける散骨体験クルーズ」を開催し、クルーズ当日の様子をレポートとして公開いたします。

     

    身近にいない「散骨経験者」の生の声を聴けるイベント

     古来より日本では「家」の名前のついたお墓を代々継いでいくというスタイルが一般的でしたが、少子高齢化や地方の過疎化が問題視されるにつれ、お墓に対する意識にも変化が生まれています。株式会社鎌倉新書 いいお墓の発表した消費者全国実態調査(2023年)によると、新たに購入したお墓のスタイルを「樹木葬」と答えた方が51.8%で、「一般墓」の19.1%を大きく上回る結果となっています。また、お墓の後継ぎに関する質問では「後継ぎがいない」が17.0%、「後継ぎ不要のお墓を購入した」が41.4%と、お墓選びをする上で後継ぎの問題が大きな理由の一つとなっている様子が伺えます。

     当社が2007年より提供している「海洋散骨」も、そんな現代人のライフスタイルに合わせたお墓とは異なる供養方法であり、管理や継承が必要ないという特徴も含めて年々人気が高まっています。とはいえ、実際に海洋散骨を選ぶ方は全国的にもまだ数パーセントとも言われ、経験者の声を聴く機会はほとんどないのが現状です。そこで、当社で過去に海洋散骨を実施した経験者の方々と、これから海洋散骨を検討している海洋散骨ビギナーの方々が一緒に船に乗り、実際の海洋散骨クルーズのルートを通って模擬散骨を体験するイベントを開催し、よりリアルに海洋散骨を知っていただく機会を設けました。

    ※【第14回】お墓の消費者全国実態調査(2023年)(https://guide.e-ohaka.com/research/survey_2023/

     

    イベント概要

    <日時>2023年7月17日(月・祝)12:00出航

    <場所>朝潮小型船乗り場(東京都中央区勝どき4-6)~羽田空港沖

    <定員>10名

    <乗船料>無料

     

    <スケジュール>

    ―12:00 出航

     

    はじめに船長による出航挨拶と安全上の諸注意の説明があります。

    ライフジャケットを着用し、緊急時の対応に関する注意事項の映像を全員で確認します。

    安全確認が終わったら、出発。

    レインボーブリッジを通過し、東京港を南下、羽田空港沖合の散骨ポイントへ移動します。

     

    ポイントへ向かう道中、散骨経験者のAさん、Kさんによる体験談をお話いただきました。

     

     

    ———

     

    Q.海洋散骨を選んだきっかけはなんですか?

    Aさん:

    (※2021年にご主人を東京湾で海洋散骨)

    自分達二人には子供もいないし、何よりも夫が昔から散骨って言っていたので(散骨に決めました)。

    樹木葬の見学にも行きましたが、ちょっと自分達の希望とは違って、やっぱり散骨だなと思いました。

     

    Kさん:

    (※2015年にお父様を東京湾で海洋散骨)

    海洋散骨を望んでいたのは母で、葬儀社さんにパンフレットをもらっていました。自分は正直はじめ(散骨には)抵抗がありました。

     

    Q.親族など、周りからの反対はありませんでしたか?

     

    Aさん:

    なかったですね。あったとしても、私たちはもう(散骨と)決めていました。

     

    Kさん:

    周りからは、反対というより驚かれました。

    でも、今ではそう言っていた人が「散骨したって言っていたよね?どうだった?」と聞いてくるようになりましたね。

     

    Q.散骨する時期はどうやって決めましたか?

     

    Kさん:

    四十九日までは自宅に置いておきたいという気持ちがあったので、そこから一番近い日を選びました。4月だったので暑くも寒くもなく、ちょうどいい時期だったと記憶しています。親父も骨壺の中にずっと入っているよりも、やっぱり(早く)自然の中に還してあげることが一番の供養なんじゃないかと(思いました)。

    散骨する前までは海洋散骨にはかなり自分は否定派だったが、いろいろな話を聞いているうちに、かえってこの方がいいのかもしれない、自然に還るという方法はいいな、と思うようになって。そうしたら早く海にかえしてあげたいという気持ちが強まり、4月19日(※お父様の四十九日から十日後)を選びました。

     

    Q.海洋散骨以外の供養方法を検討されましたか?

    Kさん:

    おばあちゃんの墓参りを毎年していて、そのイメージが強かった。亡くなったらお墓に納めて、というのが普通という感覚だしそれしか頭になかったです。当時(※2015年)は樹木葬や海洋散骨がはやり始めたばかりで、周りに経験者がいなかったので比較できなかった。なので、散骨=簡素、というイメージがありそれでいいのか?と抵抗があった。しかし今は、亡くなった方にとってはこういう(自然の)方法の方がかえっていいのかな。と考えが変わってきましたね。

     

    Aさん:

    樹木葬の見学に行きました。(遺骨が)残るわけですよ。10cmくらいの石を置いて、これはお墓と一緒だと。やっぱり海の方がいいなと思いました。自分も海にしたいと思いました。樹木葬はお墓と同じだと思ったので。

     

    Q.ブルーオーシャンセレモニーに依頼されたきっかけは何ですか?

     

    Aさん:

    お世話になった葬儀社さんに教えていただいて、信頼していたのですぐに決めました。

     

    Kさん:

    埼玉の葬儀社さんに母親がパンフレットとDVDをもらって、それを自宅で観たときに「こんな幻想的な故人を送る方法があるのか」と思って、これはいい、ここに依頼しようと思いました。

     

    ———

     

     

    ―13:00 散骨ポイント到着

     

    模擬海洋散骨式の開始。

    スタッフのアナウンスを合図に、BGMの流れる中で模擬散骨を行います。

    一人ずつ後部デッキへ移動し、遺骨に見立てた塩の袋を開けて海面へ撒きます。

    遺骨を撒いた場所に花びらを手向けて、故人を偲ぶ時間を体験し、終わった方からスカイデッキへ移動。

    ―13:20 海上セレモニー実施

     

    スタッフが鐘を10回鳴らします。

    鐘の音が響いている間、ベンチに座って黙祷を捧げていただきます。

    黙祷後、散骨したポイントの周りを船で3周旋回し、最後に汽笛を鳴らしてポイントを離れます。

     

    ―13:30 質疑応答

     

    出航場所へ戻る道すがら、散骨コーディネーターによる散骨プランやQ&Aの解説をします。

    粉骨の方法や選び方、手元供養の方法など、自分に合ったプランニングを相談することができます。

     

     

    ―14:15 帰港

    下船し、終了。

     

     

    代表者コメント

    「海の日」にちなんだ企画として、今年は当社で海洋散骨を実施した方の生の声を聞ける体験クルーズを開催いたしました。より多くの方に海洋散骨を知っていただきたいという想いから、当社では毎月一回、東京から出航する海洋散骨体験クルーズを実施しています。人気のシーズンはすぐに定員が埋まってしまうクルーズで、東京以外にも今年は横浜出航の便も追加開催しご好評いただきました。ご参加者のうち、約4割はご自身が散骨を希望されている方、残りの6割が大切な方の散骨を検討されている方です。体験クルーズへの注目度の高さからも、海洋散骨という選択肢が世の中に広がっていることを実感しています。一方で、わざわざ体験クルーズに来られる方々にとっては、インターネットで得られる知識や散骨事業者の言葉だけでは判断材料が不足しているということでもあると思いますので、実際に海洋散骨で「送る側」を経験した方の声を聴くことで、より安心して海洋散骨に臨むことができるのではと考え、今回の企画に至りました。実際に散骨を実施した方の意見や感想を聞き、言葉を交わすことで、ご参加いただいたお客様にとっても満足度の高い企画が実施できたと感じています。より安心・納得して海洋散骨を選んでいただけるよう、海洋散骨体験クルーズの開催エリア拡大など、引き続き取り組んでまいります。

    株式会社ハウスボートクラブ 代表取締役社長 赤羽 真聡

     

    イベントレポート|えんの旅・終活バスツアーin東京

    【終活イベントレポート】  
    海洋散骨・樹木葬・納骨堂を一日で巡る「終活バスツアー」
    20代から80代まで幅広い参加者の声を公開

     

     

    当社の旅行事業「えんの旅」による終活支援企画として2023年7月29日に開催した「終活バスツアー」のレポートを公開いたします。

     

    えんの旅「終活バスツアー」に密着 納骨堂・樹木葬・海洋散骨体験&参加者の声

    終活を意識し始めた方やそのご家族に向けて、人生の思い出づくりをプロデュースする「えんの旅」では、オーダーメイドツアーや企画型ツアー、終活バスツアーなどをご提供しています。多くの方がお墓参りになかなか行けない、お墓の継承者がいないなどの理由から墓じまいの悩みを抱えています。海洋散骨や納骨堂、樹木葬など様々な選択肢があり、お墓事情は年々変化しています。悩んでいるだけで話が進まない。実際に見ないとわからない。まわりに相談しづらい。そんな方に向けて、 「えんの旅」は終活支援企画として海洋散骨模擬体験・納骨堂見学・樹木葬霊園見学を一日で巡る「終活バスツアー」を実施しています。今回は、7月29日に行われた「終活バスツアー」に密着取材し、その様子をお届けいたします。

    <ツアー詳細>

    出発日:2023年7月29日

    旅行代金 :18,700円 (お一人様/税込)

    行程:東京駅集合10:15 … 上野さくら浄苑(台東区)納骨堂の見学 → 道往寺(港区)樹木葬の見学 → ホテルヴィラフォンテーヌ グランド 東京有明「オールデイダイニングGRANDE AILE」ランチ→ 晴海~朝潮小型船乗り場出航(海洋散骨体験・約2時間の東京湾クルーズ)→ 東京駅(17:15)

     

    終活バスツアー企画の経緯

    多様化する供養のなかで、受け皿となる選択肢を広げていただくために、ご自身やご家族にとって理想的なお墓タイプを実際に目で見て確かめることができる終活バスツアーとなっています。お墓や供養の話をするのは抵抗がある方も多いかもしれませんが、明るい気持ちで、もっと楽しく終活ができたら!という想いから、体験型の終活バスツアーを企画いたしました。お一人から参加可能で、どなたでも気軽に参加いただけます。体験を通じて疑問や不安を解消され、将来のイメージが明確になられる方や家族と相談する機会ができたなど、様々な嬉しいお声をいただいています。『えんの旅』では、今後も楽しく終活ができるような旅を企画して参ります」(株式会社ハウスボートクラブ代表取締役社長:赤羽 真聡)

     

    <終活バスツアーに密着取材>

    ―10:15 東京駅集合

    ツアー参加者は東京駅鍛冶橋駐車場に集合してバスに乗車。車内ではツアーの資料が配られ、供養業界のプロから納骨堂・樹木葬・海洋散骨について説明されました。

    −10:50 「上野さくら浄苑」納骨堂の見学

     

    納骨堂とは?

    納骨堂の種類は主に、仏壇式・ロッカー式・自動搬送式・位牌式・室内型墓地にわけられます。都市部はビル型・マンション型と呼ばれる施設全体が納骨堂となっている建物が多くあります。季節や天候に左右されず、屋外の墓地と異なり掃除が不要なところや便利なシステム、良好なアクセスが特徴です。

     

    納骨堂の見学レポート

    エントランスの参拝受付機に参拝カードをかざし、2階の参拝室へ移動します。ご遺骨を納めた厨子が運ばれ、墓前に安置され、故人を想いながら手を合わせるといった参拝を体験。遺骨を納める厨子内には、最大8体まで納骨することができ、50年経過後は境内の永代供養墓で大切にご供養されます(※使用期間経過後も、建物等に特に支障なければ、1年毎に期間延長が可能)。見学後は、待ち合わせや参拝後の休憩スペースとして利用できるラウンジにて、参拝に来たご家族のお茶をしながらくつろぐ様子が伺えました。お盆前ですが、多くの方が参拝に来ていました。

    参加者の声

    「両親が高齢になりお墓の悩みを抱えていました。お墓の話はデリケートな内容だからと親はあまり終活の話をしたがりませんでした。80代になって、やっとお墓に関する話ができるようになったところです。自宅からお墓までは飛行機が必要な距離なので、納骨堂の購入を検討していたこともあり、とても参考になりました。お墓は次の世代にも関係することなので、私は元気なうちに子どもと話し合っていきたいと思いました」(40代女性)

    「初めて納骨堂を見学して、季節に左右されないことや便利なシステムに魅力を感じました。私は長女(姉妹)のため、結婚した時から実家のお墓の悩みを抱えています。いつかは墓じまいをして納骨堂に変えるのもいいのかなと思いました。これから両親ともちゃんと話してみようと思います」(20代女性)

     

    −11:50 「道往寺」樹木葬の見学

     

    樹木葬とは?

    樹木葬は2000年代から始まった新しいタイプのお墓で、シンボルツリーの下にお骨を埋葬します。樹木葬の種類は主に庭園と里山タイプに分けられ、庭園タイプは都市部に多く、里山タイプは郊外や山陰に多くあります。樹木葬は、継承者不要・宗教色がない・ペットと入れる・婚姻関係に縛られないなどの特徴があり、近年購入者が上昇傾向にあります。

     

    樹木葬霊園の見学レポート

    庭園デザイナーの石原和幸氏によってデザインされた、アンカレッジの樹木葬「高輪庭苑」を歩いて見学。石畳の道を歩き、それぞれの区画に薔薇の花や木々が植えられ夏の植物を感じられました。都心の樹木葬の先駆けとなった「バラの庭苑」第1期区画には洋風の庭苑が広がり、墓碑はオーダーメイドで絵や言葉が彫られ、自由度の高さが伺えます。見学後は、食堂(じきどう)にて質問タイムが設けられ、参加者から値段や契約期間などが聞かれました。

    参加者の声

    「樹木葬は土に還るというコンセプトが魅力的だと思います。墓碑に好きな文字や家族の似顔絵が彫ってあり、自分でデザインを選べるなど、自由度の高さも印象的でした。都内の庭園はアクセスが良いため、お墓参りも行きやすく、負担が軽減して将来的にも安心だと感じました。他にも色々見てみたいです」(40代女性)

    「猛暑の中の見学だったので、日差しが強く汗をかきましたが、樹木葬霊園は季節ごとに景色が異なることも魅力の一つなのかなと思いました。家族で入ることができるように前もって購入することができるなど、知らないことばかりでした」(40代女性)

     

    −12:30  ランチタイム ホテルヴィラフォンテーヌ グランド 東京有明「オールデイダイニングGRANDE AILE」

    お昼はビュッフェランチを楽しみながらの休憩タイムとなりました。

    −14:30 海洋散骨体験クルーズ 朝潮小型船乗場から出航

     

    海洋散骨とは?

    故人の遺骨を粉末にして、海に散骨する方法を海洋散骨といいます。石原慎太郎氏など、有名人が海洋散骨されたことでも有名です。申請・許可されている海の沖までチャーターした船やボートで出て、粉骨した遺骨を撒きます。海洋散骨の種類は、合同散骨・チャーター散骨・代行散骨です。自然に還りたい・海が好き・旅行が好きなどの理由だけでなく、継承者が不要、宗教色がないところも選ばれるポイントです。

     

    海洋散骨の体験レポート

    朝潮小型船乗場から船に乗り込み、冷房完備の室内で海洋散骨について紹介され、到着まで自由に過ごすことができました。2階のスカイデッキからは東京湾が一望でき、景色を楽しみながら片道40程で東京湾の羽田沖に到着。散骨スポットにて行われる海洋散骨の模擬体験では、水溶紙に包み遺骨に見立てた食塩と実際に使用される花びらを一人ずつ海へ撒きました。その後、2階のスカイデッキで黙祷をして、最後のお別れの時間を体験。潮風を感じながらの海洋散骨は非日常のような明るい雰囲気でした。

    参加者の声

    「景色がとっても素敵で旅気分になりました。散骨体験では大切な人を想いながら撒きました。お花とともに海に還る様子は胸が熱くなりました。海洋散骨は知ってはいましたが、体験することで明確なイメージが湧いてよかったです。帰ったら家族にこれからのことをちゃんと相談したいと思いました」(40代女性)

    「自分の時は海洋散骨を選択してもらいたいと思ってツアーに初めて体験ツアーに参加しました。実際に体験することができて、どのようなものかよくわかりました。体験できて本当によかったです」(80代女性)

     

    −16:45 帰港

    −17:15 東京駅着

     

    取材全体のレポート

    最初は少し緊張気味の参加者様たちでしたが、見学をしながら少しずつ質問が増え、最後に体験された海洋散骨の船上では景色を見ながら会話を楽しむ笑顔が印象的でした。お話を伺うと、それぞれにお墓の悩みを抱えており、普段はできない会話がツアーの中では自然とできたようです。他の人の意見を聞くことができるのもツアーの魅力の一つです。実際に体験することで、もっと知りたい!他の場所も見てみたい!といった前向きな姿勢になれたそうです。元気なうちに明るい気持ちで終活することでより良い方向に進むこともあるのではないでしょうか。

    (取材・撮影・文:加納沙樹)

     

    ・上野さくら浄苑

    〒110-0002 東京都台東区上野桜木2-6-4

    ・道往寺

    〒108-0074 東京都港区高輪2-16-13

     

     

    代表者コメント

    当社のツーリズム事業「えんの旅」の企画として開催した「終活バスツアー」について、お客様のご満足度も高く、開催して良かったと改めて感じています。当社のメイン事業でもある「海洋散骨」を軸にして、散骨と比較検討されるケースの多い「樹木葬」「納骨堂」といった埋葬先を一日で回れるツアーがあれば、ご自身とご家族双方にとって理想的なお墓タイプを見つけることができるのでは、と考えて本企画を開催いたしました。また、当社では【墓じまい】のご相談をいただく機会も多いのですが、ご参加者の中には墓じまい後のご先祖様を安心して永く供養できる場所を探して情報収集されている方もいらっしゃいました。ツアーに参加した結果として、やはり先祖代々からあるお墓を守り続けたい、と思うことももちろん選択肢のうちの一つだと思いますし、お墓のことを検討しなおすことが、ご自身やご家族の未来を考えるきっかけになれば、それも「終活」のひとつとして価値があるのではないかと考えています。当社では、今後もこのような終活に関わるツアーを切り口にご自身やご家族の終活のきっかけ作りの提供ができないかと日々考えてツアー設計を行ってまいります。

    株式会社ハウスボートクラブ 代表取締役社長 赤羽 真聡

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