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運航管理部

命を預かる重責。地道な積み上げがつくる「安心安全」

運航管理部 / 部長 兼 LENNON号船長

髙村 佑樹(2022年入社)

船に関わるすべての事を管理する当社の屋台骨

東京湾の海洋散骨時に用いている自社船「LENNON号」の操船はもちろん、気象のチェックや申請手続き、メンテナンスなど、船の運航に関わるすべての事柄を管理する部署です。仕事時間の6~7割は船の上にいて、船の運航を通してお客様と従業員の安全を守っています。

LENNON号は当社の創業から走り続けて、東京湾で優に3,000件を超える海洋散骨を見届けてきた超ベテラン散骨船です。操船席は、夏は暑く、冬は寒いのでそういった意味では辛い仕事ですが、船に関わる一切を任される船長の役割は非常にやりがいがあります。

海の上にいるとき以外は、船や桟橋の整備・修理をしたり、東京以外の船舶事業者様との出航交渉や海図の手配をしたりなど、当社の海洋散骨を下から支える仕事をしています。また、船長としてお客様と接する機会も多くありますので、お客様の心情を想像しながら、多方面にアンテナを張って対応しています。

自社船を所有し、「海洋散骨」を専業として数多くの故人様を見送る

そもそも、全国に数多くいらっしゃる海洋散骨事業者様の中で、自社船を所有している事業者はそう多くはありません。ただ船を走らせるのではなく「海洋散骨」を軸に置いて最適な航行やセレモニーを常に考え実行する力は、経験値高く実績のある当社ならではと感じます。季節変動はありますが、年間を通じて出航の機会も多く、操船する時間も長いため必然的にスキルが向上することも船好きとしては魅力です。

入社前に初めてLENNON号に乗船した際、涙を流しながら散骨していたお客様がいまでも印象に残っています。前職では観光船の船長を務めていましたが、お客様の属性がまったく異なり衝撃的でした。海洋散骨に臨まれるお心持ちはお客様ごとにそれぞれで、笑顔で楽しまれるご家族もいれば、深い悲しみを抱えている方ももちろんいらっしゃいます。海洋散骨をするためだけに乗船するのではなく、クルージングを通じて少しでも心を軽くしていただき、良い思い出になるよう努めています。

そして、最後に笑顔で船を降りていただくことが出来たときは、とても大きな達成感があります。

唯一無二の花形部署でありながら、最も地道な積み上げが求められる役割

一言で言うと、一番カッコイイ部署だと思います。船長(=キャプテン)という肩書はもちろん、制服や帽子、操船技術、最も注目される花形部署だと思っています。

LENNON号は大きさに対して、水に浸かっている部分が浅いなど、デリケートで扱うのが難しい船です。そういった船と毎日一緒に過ごすことで、考える力も身に着き、操船スキルも以前よりぐっと伸びました。個性の強い船を、環境要因の変化する中でも思い通りにコントロールすることが出来たときは成長の実感と強い達成感があります。

一方で、お客様・従業員含め常に「見られている」という意識は強く感じます。たった一度の海洋散骨式で、初めて船に乗る方も少なくありませんので、その船長として恥ずかしくないよう身だしなみのチェックは欠かさず行っています。

なお、一歩海の上に出たらお客様・従業員の命を預かる重責があります。船を用いて海洋散骨をおこなっている以上、万が一にも船の事故が起こってしまったら取り返しのつかない損害が生まれてしまいます。そのため、日々の気象や海象のチェック、出航前の点検、運航日報の記載・振り返りなど、地味ですがやるべきことを毎日着実に積み重ねて、安心安全の運航を守っています。

安心安全はある意味「当たり前」なので、出来ていたからといって大きく評価される部分ではありません。例え手を抜いていたとしても、誰も見ていないし指摘されないかもしれない。けれども当社の事業を支える一番太い屋台骨であることも事実です。だからこそ、自分で自分を厳しく律し、地道に積み上げていかなければいけない、と常に肝に銘じています。

新人教育が丁寧で一人前になるまでしっかり時間をかけてくれる

海洋散骨に携わるスタッフを見ていると、非常に新人教育が丁寧だと感じます。

もちろん運航管理部も同様で、たとえ一通りの操船が出来ても、船長として一人前になるまでにはかなりの時間を費やします。それは、ほんの少しでも間違った認識や判断ミスがあれば大事故につながってしまうからです。

細かいことでも、報告や相談をしあって検証しながらクリアしていく…ここでも地道な積み重ねが重要です。

まずは当社の想いや理念を理解して、そして周りの声に耳を傾けること

船長職に限らず、まずは当社の想いや理念を理解していただけるかどうかだと思います。物事の理由には、つくられた背景が必ずあります。改善や改革も、まずはそれを飲み込んでよく理解したうえで進めるべきだと私は考えています。

特に操船に関しては、船の個性を理解して、恋人のように船に寄り添って動かしてあげる必要があります。なので、私自身先代の船長からLENNON号の性格をじっくり教えていただき、何度も操船を重ねることでやっと個性を理解してきました。自分のやり方に固執せず、周りの声、お客様の声、そして船の声に耳を傾けられる人こそ、当社でご活躍いただけるのではないでしょうか。

もっともっと満足いただける散骨体験を

どうしても船関連になってしまうのですが、もっとお客様の利用しやすい桟橋の開拓や、待ち時間を快適に過ごしていただく工夫などを広げていきたいです。出航の前後に桟橋でセレモニーができるなど、今はできていないけれどやってみたいことが沢山あります。前向きに一緒に取り組める仲間が増えると嬉しいです。

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